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がんによる腹水の原因や治療法は?免疫療法との併用治療も解説

投稿日:2024年11月22日

更新日:2024年11月22日

がんによる腹水の治療には、利尿剤や腹水穿刺ドレナージなどがあります。ただし副作用が伴う可能性があるため、体調やがんの状態によって慎重に治療を進めるのが大切です。

本記事では、がんによる腹水の原因や治療法、腹水治療と併用可能な新しいがん治療法の免疫療法のメリットを解説します。

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腹水とは?

腹水とは、がんなどを含む病気の影響でお腹に液体がたまっている状態のことです。

お腹の中には通常20~50ミリリットルの液体が入っており、臓器の潤滑や摩擦軽減の役割を果たします。健康体ならお腹の液体は腹膜や血管で自然に吸収され、その後排出されるでしょう。しかし、腹水になると、お腹の血管の圧が上昇し、吸収できなくなります。液体が吸収できない状態が続くと、腹腔内に液体が過剰に蓄積され、腹水の症状が現れるようになるのです(※)。

※参考:公益財団法人長寿科学振興財団.「健康長寿ネット」.”腹水”.
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/rounensei/fukusui.html,(参照 2024-09-05).

がんによる腹水の症状とは?

腹水は徐々に進行するケースもあり、初期段階では気付きにくい傾向にあります。主な症状は以下の通りです(※)。

※参考:公益財団法人長寿科学振興財団.「健康長寿ネット」.”腹水”.
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/rounensei/fukusui.html,(参照 2024-09-05).

1. 腹部の膨満感

まず挙げられるのが、腹部の膨満感や重さです。ズボンやスカートのウエストがきつくなったり、お腹が常に張っている感覚があったりと症状は患者さんによって異なります。

他に現れる症状としては、お腹の中で音が鳴るようになったり、便通が悪くなったりなどです。また、腹水の量が多くなると内部の圧力が上昇し、へそが突出したり扁平になったりするケースもあります。

2. 体型の変化・急激な体重増加

腹水の増加によって体型が変わったり、急に体重が増えたりする場合があります。姿勢や歩行に影響を及ぼすため、適切な治療が必要です。

3. 吐き気・食欲不振・息切れ

胃や腸などの圧迫によって、吐き気や食欲不振、息切れの症状が出る可能性があります。食欲不振は単に食べる量が減るだけでなく、食への興味が薄れる場合もあります。必要な栄養素を十分に摂取できなくなったり、体重が減って免疫機能が下がったりする場合があるため、早急な治療が必要です。

4. 足のむくみ

足のむくみも腹水の症状の一つです。腹水による臓器圧迫で下半身の血液やリンパ液の循環が悪化すると、足や足首にむくみが生じます。

5. 生活の質の低下

症状が続くと患者さんの生活や治療に影響を及ぼし、生活の質(QOL)が低下する場合もあります。例えば、腹部膨満感や息切れによって活動が制限されたり、体型の変化で人目を気にするようになったりなどです。症状の重さによっては、がん治療の妨げとなる場合もあります。

身体的な不快感だけでなく、精神的なストレスがかかる可能性があるため、症状が重くなる前に治療を受けることが大切です。

腹水が起こる原因

腹水が起こるのは、主に以下の疾患が関わっているためです(※)。

※参考:公益財団法人長寿科学振興財団.「健康長寿ネット」.”腹水”.
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/rounensei/fukusui.html,(参照 2024-09-05).

1. 肝硬変

肝硬変は、腹水の原因とされています。

肝硬変とは、炎症した肝臓が回復する過程で繊維化が進行し、コラーゲンが過剰に生成されることで起こる病気です。肝臓の線維化によって血流が阻害されると、肝臓に血液を運ぶ門動脈が圧迫、上昇します。次第に血液の循環が悪くなり、血管から水がしみ出る状態になるため、腹水のリスクが高まります(※)。

また、血流の悪さから肝臓が硬くなるのも肝硬変の症状です。肝臓が硬くなると、腹水以外にも食道静脈瘤を引き起こす可能性があります。

※参考:公益財団法人長寿科学振興財団.「健康長寿ネット」.”腹水”.
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/rounensei/fukusui.html,(参照 2024-09-05).

※参考:国立研究開発法人 国立国際医療研究センター「肝炎情報センター」.”肝硬変”.
https://www.kanen.ncgm.go.jp/cont/010/kankouhen.html,(参照 2024-09-05).

2. 腎不全・心不全

腎不全や心不全も、腹水に関わる病気の一つです。

腎不全とは、腎臓の機能が低下し、体内の老廃物や余分な水分、塩分を通常どおり排出できない状態を指します。健康体の腎臓は、体内の不要な物質を尿として排出できる機能が通常どおり作用するため、水分量の調節が可能です。

しかし、腎不全が起こると余分な物質を排出できなくなり、排尿の回数が増える場合があります。症状が進行すると腎臓で尿が作られなくなり、腎臓の機能が低下するため、腹水のリスクが高まります(※)。

また、心不全とは心臓がポンプとしての機能を果たせず、血液を全身に送り出せない状態のことです。ポンプ機能が低下すると、腎不全と同様に血液の流れが滞って体内に水分がたまり、腹水を発症する可能性があります。胸や肺に水がたまる胸水貯留や肺水腫、足のむくみなどが起こる場合もあります。

※参考:公益財団法人長寿科学振興財団.「健康長寿ネット」.”腎不全の症状”.
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/ckd/shoujou.html,(参照 2024-09-05).

3. がん性腹膜炎

別部位のがんがお腹の中に転移し、がん性腹膜炎にかかると腹水になる場合があります。

がん性腹膜炎とは、消化器系や婦人科系のがんが腹膜に転移することで発生する病気です。がんの進行によってがん細胞から滲出液が増加し、腹部にこぼれ落ちるとお腹の中に液体が蓄積され、腹部の膨満感や圧迫感などの腹水が現れる可能性があります。がん性腹膜炎は、痛みを伴うだけでなく腸閉塞や水腎症を発症するリスクもあります。

4. ネフローゼ症候群

ネフローゼ症候群とは、腎臓の機能低下によって尿中にタンパク質が大量に漏れ出す病気です。腎臓のろ過機能が正常だと、血液中のタンパク質がしっかり調整されます。そのため、本来尿中には微量のタンパク質しか含まれません。しかし、腎臓のろ過機能が壊れると大量のタンパク質が尿中に漏れ出します。

ネフローゼ症候群によって血中のタンパク質が減少すると、血管内に水分をためられなくなり、血管から水が漏れ出すようになります。漏れ出た水はむくみとして現れ、ひどくなると腹水や胸水になる可能性があるため注意が必要です。

また、血液中の水分が減ると血液の濃度が高まり、血栓ができやすくなったり、腎不全が進行したりする場合もあります。

腹水の症状が現れやすいがんの種類とは?

腹水の症状が現れやすいがんの種類は、以下の通りです。(※)

がんの種類 症状
卵巣がん 卵巣がんにできるがん
頻尿や便秘、足のむくみなどが起こる(※)
大腸がん 結腸や直腸などの大腸に発生するがん
血便が起こる場合がある(※)
胃がん 胃に発生するがん
初期症状がほとんどなく進行しても気がつかない場合がある(※)
膵臓がん 膵臓に発生するがん
腹痛や腹部の膨満感、腰と背中の痛みなどの症状が出る(※)
子宮体がん 子宮の内膜に発生するがん
閉経後や月経以外の出血は特に注意が必要(※)
下腹部の痛みや性交時の痛み、むくみなどの症状が出る
乳がん 乳房に発生するがん(※)
乳房のしこりや乳房のくぼみなどが起こる

なお、上記のがん以外にも腹水を発症する可能性があります。症状は個人差があるため、医師と相談しながら治療を進めていきましょう。

※参考:公益社団法人 日本産婦人科医会.「7.悪性腹水・腹部膨満感」.
https://www.jaog.or.jp/note/7%EF%BC%8E%E6%82%AA%E6%80%A7%E8%85%B9%E6%B0%B4%E3%83%BB%E8%85%B9%E9%83%A8%E8%86%A8%E6%BA%80%E6%84%9F/,(参照 2024-09-05).

※参考:国立がん研究センター.「卵巣がん・卵管がん」.
https://ganjoho.jp/public/cancer/ovary/index.html,(参照 2024-09-05).

※参考:国立がん研究センター.「大腸がん(結腸がん・直腸がん)」.
https://ganjoho.jp/public/cancer/colon/index.html,(参照 2024-09-05).

※参考:国立がん研究センター.「胃がん」.
https://ganjoho.jp/public/cancer/stomach/index.html,(参照 2024-09-05).

※参考:国立がん研究センター.「膵臓がん」.
https://ganjoho.jp/public/cancer/pancreas/index.html,(参照 2023-09-05).

※参考:国立がん研究センター.「子宮体がん」.
https://ganjoho.jp/public/cancer/corpus_uteri/index.html,(参照 2024-09-05).

※参考:国立がん研究センター.「乳がん」.
https://ganjoho.jp/public/cancer/breast/index.html,(参照 2024-09-05).

がんによる腹水の治療法とは?

腹水を排出するだけでは栄養素も同時に失われるため、患者さんの状態に合わせて治療を進める必要があります。

主な治療法は以下の通りです(※)。

※参考:公益財団法人長寿科学振興財団.「健康長寿ネット」.”腹水”.
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/rounensei/fukusui.html,(参照 2024-09-05).

※参考:公益社団法人 日本産婦人科医会.「7.悪性腹水・腹部膨満感」.
https://www.jaog.or.jp/note/7%EF%BC%8E%E6%82%AA%E6%80%A7%E8%85%B9%E6%B0%B4%E3%83%BB%E8%85%B9%E9%83%A8%E8%86%A8%E6%BA%80%E6%84%9F/,(参照 2024-09-05).

1. 利尿剤で尿として排出させる

利尿剤治療は、腹水の軽度から中等度の症例に対して効果を感じやすい方法です。利尿剤を服用することで腎臓のろ過機能が促進され、体内の余分な水分が尿として排出されます。腹水の量が調整されると、腹部の膨満感や圧迫感が軽減できる場合があります。

しかし、体の電解質のバランスが崩れて倦怠感が生じたり、血圧が下がったりする副作用もあるため、医師と相談しながら治療を進めましょう。

2. 抗がん剤治療(化学療法)で腹部膨満感を改善する

腹水治療における抗がん剤治療は、がん細胞を直接攻撃して縮小させることで腹部膨満感を改善する治療法です。抗がん剤でがん細胞の分裂を防ぎ、進行を遅らせれば、腹腔内の圧力が低下して腹水の量を減らせる可能性があります。

またエチゾラムやセルシンなどの抗不安薬を、筋弛緩作用として使用する場合もあります。これらの薬を使用する理由は、筋肉の緊張を和らげ、腹水による腹部の不快感や圧迫感を軽減させるためです。

3. 腹水穿刺ドレナージで排出させる

腹水穿刺ドレナージは、腹部にカテーテル(細い管)を挿入し、直接腹水を体外に排出する治療法です。

症状を早急に緩和できる治療法とされています。しかし、腹水穿刺ドレナージは、一時的な処置であり、腹水が再びたまる可能性があるため、穿刺の回数が増える場合があります。また、腹水中の栄養素も一緒に排出してしまう場合がある点もデメリットです。

他にも、出血や腎臓機能の低下、血圧の低下などが副作用として現れる可能性もあるため、穿刺回数を慎重に判断する必要があります。

4. 腹腔静脈シャントで腹水の症状を緩和させる

腹腔静脈シャントとは、腹腔と静脈の間にチューブを留置し、腹水を直接血管内に流す治療法です。余分な液体が血液として循環されることで、腹水の量を減らします。持続的に腹水を排出できるため、頻繁な腹水穿刺が必要な患者さんにも適しています。

しかし、シャントの閉塞や急性心不全、肺水腫などの合併症が出る可能性があるため慎重に治療を進めなければなりません。

5. 腹水濾過濃縮再静注法で治療する

腹水濾過濃縮再静注法とは、腹水を一旦体外に取り出し、不要な細菌やウイルスを取り除いてから再び体内に戻す治療法です。CARTとも呼ばれています。

腹水には栄養素が含まれているため、中の液体を全て排出してしまうと患者さんの栄養維持が難しい状態になるでしょう。しかし、腹水の有害物質を除去してから体内に戻せば、必要な栄養素を保持しつつ症状改善にも役立ちます。

腹水濾過濃縮再静注法は、日本国内のみで導入されている治療法です。治療できる病院が限られているのがデメリットです。科学的なエビデンスも不足しているため、より専門的で高度な医療体制の下で行う必要があります。

腹水治療と併せて実施したいがん治療法

腹水治療と併用可能ながんの治療法で、近年注目が高まっているのが免疫療法です。

免疫治療とは、患者さん自身の免疫システムを活性化または強化し、がん細胞への攻撃力を高める治療法です。人間の免疫細胞には、がん細胞を排除しようとするT細胞があります。しかし、T細胞が弱まったり攻撃にブレーキをかけていたりすると、がん細胞への攻撃力が低下してしまうでしょう。

免疫療法では、T細胞の力が維持されるよう、免疫チェックポイント阻害薬と呼ばれる薬剤が使用されます。

その他で挙げられる治療法は、患者さんのT細胞を体外に取り出し、遺伝子を組み替えてから再び体内に戻すエフェクターT細胞療法、細胞自体の攻撃力を高めてから体内に戻すCAR-T細胞療法などです(※)。

免疫療法は、正常細胞を傷付けずにがん細胞だけを排除する治療法です。腹水治療を含む他のがん治療とも併用可能で、副作用に腹部の膨満感が挙げられていないのもメリットです。

ただし、副作用が出ないとは限りません。患者さんによっては高熱やけいれん、息切れなどが発症する可能性があります。

また、必ずしも全ての患者さんに免疫治療が適しているわけではないため、がんの進行度や状態などを医師が総合的に判断した上で、最適な治療法を選ぶことが大切です。腹水治療と免疫療法の併用についても、医師と相談しながら治療プランを決めていきましょう(※)。

瀬田クリニック東京でも免疫治療を行っております。当院の免疫治療は、採血により免疫細胞を体外へ取り出し、細胞加工(培養)によって増殖・活性化させて、点滴により再び体内へ戻す免疫細胞治療です。採血と点滴のサイクルを外来通院で数回繰り返して、治療を進めてまいります。

ただし、がんが重篤な場合や症状がひどい場合は、入院を進める場合があるため、ご相談ください。また、当院では患者さんの体の状態や経済的状況、他治療との状況も丁寧に確認しながら、一人ひとりに合わせた治療プランのご提案が可能です。

免疫細胞治療について詳しくはこちら

※参考:国立がん研究センター.「免疫療法」.
https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/immunotherapy/index.html,(参照 2024-09-05).

がんによる腹水治療と併せて免疫治療も検討しよう

腹水は、がん患者さんの生活の質を低下させる症状のため、信頼できる医療体制の下で適切な治療を行う必要があります。腹水の主な治療は、利尿剤の使用や腹水穿刺ドレナージ、腹腔静脈シャント、腹水濾過濃縮再静注法などです。

腹水の治療と並行してがん治療を行いたい場合は、体の負担を少なくしながら、腹水の原因となるがん細胞のみを攻撃する免疫細胞治療をご検討ください。

瀬田クリニック東京では、患者さんお一人おひとりの状態に合わせたオーダーメイドの免疫細胞治療を行っております。がん細胞中で起きた遺伝子変異の中からネオアンチゲンを特定し、患者さんのお体の状態や体質に合わせたネオアンチゲンワクチン療法も行っております。その他にも、がんの進行度や現在の状況に合わせた免疫細胞治療のご提案が可能です。

2万名を超える治療実績を持つ当院だからこそ実現できる、独自の個別化治療をご提供いたします。ぜひ、お気軽にご相談ください。

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