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免疫力とは? 作用する仕組みや高める3つの方法をわかりやすく解説
院長ブログ

投稿日:2023年3月23日

更新日:2025年4月1日

免疫とは、体内に侵入してきたウイルスや細菌などの外敵から体を守るために働く仕組みのこと。風邪やインフルエンザなどの感染症だけでなく、気管支炎やがんなど、さまざまな病気から私たちを守ってくれる、まさに「体の守護神」です。

しかし実のところ免疫や免疫力について、詳しく知らないことも多いでしょう。そこで今回は、免疫の仕組みや免疫力を高める方法をわかりやすく解説します。また、免疫細胞を活用した先端のがん治療方法についてもご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

免疫力とは? わかりやすく解説

科学の世界では、免疫とは異物(非自己)を排除するしくみとされます。

わかりやすくいうと病気の原因となる病原体(ウイルスや細菌など)や異常な細胞(がん細胞など)を攻撃、排除して、病から身を守り、治す働きを指します。免疫力を高めるには、よく笑う、体を温める、適度な運動をする、あるいは免疫機能を維持するという機能性表示食品を取るといった方法がおすすめです。

一方、この免疫力という言葉に違和感を覚え、「免疫力などは存在しない」という意見も聞かれます。免疫力の機能や強さを図る明確な指標はないため、「免疫力が上がった・下がった」と示すことが難しいからです。本記事では免疫がきちんと働く仕組みや機能を維持できている状態を「免疫力が高い」として、ご紹介します。

免疫力ってどう考えたら良いの?

少し話がそれますが……「〇〇力」というのはいろいろな場面で使われます。

例えば、「握力」は計測器で容易に測定できて、一つの数値で〇kgと表現されます。一方、「経営力」「支配力」「政治力」などは数値では表すことはできません。これらはさまざまな面から総合的に考えなければなりませんし、力の評価も数値では表しにくく一定ではないかもしれません。また、これらは単に利害関係を処理することだけではなく、人としての信頼や他人から共感を得る、自分に協力して行動してもらう能力など、多くの要素が絡んできます。

免疫力というのも、イメージ的には「経営力」「支配力」「政治力」と同じように、単純に一つの数値で表して、免疫力が高い、免疫力が低いと表現できるものではありません。

免疫はウイルスやがん細胞をどう攻撃するの?

免疫は神経系と同様に極めて複雑なシステムで、さまざまな免疫細胞が複雑に絡み合って広大なネットワークを形成しています。ウイルスやがん細胞に対する攻撃にはこれらの細胞が連携し、自然免疫、獲得免疫という二つの段階で役割分担し免疫応答を行っています。

図1 自然免疫と獲得免疫のしくみ

なお、単に病原体やがん細胞を強く攻撃するだけでなく、免疫細胞はお互いを刺激、制御し、調節する自己調整の機能が備わっています。好ましくない免疫反応によって生じるアレルギー反応や、本来攻撃すべきでない正常な細胞・組織を損傷する自己免疫疾患などは身体にとって不都合なので、制御する働きも必要です。

免疫力が高い人の特徴

免疫力が高いと、ウイルスや病原菌が体内に侵入しても適切に排除機能が働くので、風邪を引きにくい人 = 免疫力が高いとされています。また咳や発熱といった症状が出てから、すぐに治る人も免疫力が高いです。

これらの傾向を見てみると、健康的な生活を送っている人ほど免疫力が高いことがわかっています。健康的な生活とは、規則正しい生活リズムやよく笑うこと、適切な体温の維持などです。具体的に何に気を付けたら良いのかは後述します。

免疫力を高める3つの方法

ここでは、健康的な生活を送り免疫力を高めるために、行うべき3つの方法をご紹介します。今すぐに始められるものばかりなので「最近風邪をよく引く」「けがの治りが遅い」と感じるようになったら、実践してみましょう。

規則正しい生活を送る

規則正しい生活を送ると、免疫の正常な発動を促せます。私たちの体は朝になると目覚め、日中活動し、夜眠くなるといったように24時間周期で体内環境を変化させる機能が備わっています。いわゆる体内時計です。

免疫にも体内時計があります。体内時計が乱れると免疫が正しい働きをしにくくなり、免疫力の低下につながってしまいます。

体内時計を整えるには、毎朝同じ時間に起床・就寝する、同じ時間に食事を取る、適度に運動することが重要です。特に適度な運動は、病原体を排除する免疫ブログリンや白血球といった抗体の一種であるIgAの増加にもつながることが報告されています。

たくさん笑う

たくさん笑うことも免疫力を高めるために有効です。人は笑うとIgAの濃度が上昇することがわかっています。また笑うことでリラックスすると、自律神経の副交感神経が優位になり、免疫が正しく機能しやすくなります。

ストレスがたまると自律神経が乱れるだけでなく、副腎からコルチコステロイドというホルモンが分泌され、免疫細胞の増殖にブレーキをかけてしまうので注意が必要です。運動や趣味の時間を定期的に取り、ストレスがたまらないように心掛けましょう。

適切な体温を保つ

免疫細胞が正常に機能する体温は36.5度といわれています。36.5度くらいの体温において体中の細胞にエネルギーを届ける代謝酵素や、食べ物の栄養素を分解し吸収しやすくする消化酵素が活性化し、免疫機能も向上しやすくなるため免疫力が高まりやすいです。

起床時、午前中、午後、夜の計4回体温を測り、ご自身の平熱を確認してみましょう。36.5度よりも低い場合は、適度な運動を行う、10分ほど湯船に漬かる、暖かい飲み物を飲むなどして、体温を36.5度に近づけましょう。

免疫力を高めるために取り入れたい3つの食べ物

規則正しい生活を送る・ストレスをためない・適切な体温を保つといった方法のどれにも関わる重要な習慣が、食事です。ここでは免疫力を高めるために積極的に取りたい食材や栄養素をご紹介します。

納豆や味噌などの発酵食品

体全体にある免疫細胞のうち、約7割は腸にあるといわれています。免疫細胞は腸の壁の内側に集中しているため、腸内環境を整えることで、免疫細胞の正常な機能の維持をサポートできます。

納豆や味噌といった発酵食品は、酵素を豊富に含んでいるので積極的に取りたい食品の一つです。酵素をたっぷりとると、体内で代謝が促進され、血流がよくなります。免疫細胞が全身を巡りやすくなり、体温の上昇や細胞の修復といった効果も期待できるので、免疫力が高まりやすいです。酵素は体内で産生できる量が限られているので、食品で積極的に取ることをおすすめします。

※参考:大正製薬 製品情報サイト.「免疫とは?どうして免疫と腸が関係するの?」.
https://brand.taisho.co.jp/contents/livita/559/ ,(参照2025-02-22).

きのこや海藻類などの食物繊維

きのこに含まれるβグルカンという食物繊維は、消化吸収されずに腸の免疫細胞に作用するといわれています。また食物繊維は善玉菌のえさになるので、腸内フローラの善玉菌が増加しやすいです。他にも腸の働きを良くするビタミンやミネラルも豊富に含んでいるので、便秘を解消する効果も期待できます。

魚や肉などのたんぱく質

たんぱく質は、免疫細胞を作るための主成分です。そのため、たんぱく質をしっかり取れば免疫細胞を適切に産生できるので、免疫力を高めやすいです。また、たんぱく質のうちグルタミンというアミノ酸は、免疫細胞が集中する腸管を動かすエネルギー源にもなります。

筋肉の構成にも不可欠なたんぱく質を積極的に取ると、筋肉量を維持しやすいので、低体温の防止にも役立ちます。たんぱく質はさまざまな側面から免疫力アップに寄与できるのです。

免疫力に関するよくある質問

ここからは免疫力に関してよくある質問について、解説します。

免疫力が下がるとどうなる?

先述した通り、免疫力は病気の原因であるウイルスや細菌、異常な細胞を攻撃・排除して、健康な体を維持する働きです。そのため免疫力が下がると、これらの防衛反応や抵抗力が弱まり、感染を繰り返したり病気の症状が長期化したりしてしまいます。入口は風邪でも肺炎といった重篤な症状につながるリスクが高まってしまうので、しっかりと対策を行うことが重要です。

簡単に免疫力を高める方法はある?

免疫力を高めるには健康的な生活を送ることが重要と解説しました。どれもすぐに取り組めるものの、効果を実感できるには時間がかかります。より簡単に免疫力を高めるなら、免疫力の低下を招きやすい習慣をやめることから始めましょう。

例えば、二度寝や朝寝坊をやめる、アルコールの摂取量を抑える、喫煙を控える、夜更かししてゲームやスマートフォンに没頭するのをやめるといったことが挙げられます。

免疫力アップにおすすめの食材は?

食材価格の高騰もありさまざまな食材をそろえるのが難しいという場合は、免疫力アップにおすすめの食材を中心に献立を考えてみてください。

  • ●きのこ(食物繊維やβカロテンが豊富)
  • ●かぼちゃ(三大抗酸化ビタミンが豊富、βカロテンも含んでいる)
  • ●春菊(ゆでて食べるとカロテンの吸収を促進する)
  • ●ブロッコリー(ビタミンCやビタミンE、食物繊維が豊富)

健康管理をして免疫力を高めよう

免疫は私たちの体をウイルスや細菌、がんといった異常細胞から守ってくれる心強い味方です。ただし免疫の機能を維持するには、規則正しい生活やストレスをためない、適切な体温を維持する、免疫力を高める食材を積極的に取るといった日々の健康習慣が鍵を握ります。少しずつでもいいので本記事でご紹介した内容を生活に取り入れて、免疫力をアップさせましょう。

ご自身の免疫力をより高めたいとお考えの方は、当院で行っている免疫機能測定がおすすめです。当クリニックではがん細胞に対する免疫機能をできるだけ、正確に、さらにがん免疫療法に利用可能なように評価し、診断する方法を開発し*、これまで実際の診療に応用してきました。既に6,000例以上の患者さんあるいは健常人で実施しており、その膨大なデータをベースに免疫機能を診断し、免疫療法の戦略を個別にたてるために利用しています。

この検査では、攻撃あるいは制御する代表的な12種類の免疫細胞を測定します。個々の細胞の数および免疫細胞全体のパワーバランスから免疫機能の評価を行います。

日々のお仕事でストレスを抱えていらっしゃるあなたも、免疫力をチェックしてみてはいかがでしょうか。

*A Noguchi. Impaired and imbalanced cellular immunological status assessed in advanced cancer patients and restoration of the T cell immune status by adoptive T-cell immunotherapy. International Immunopharmacology, 18: 90–97, 2014

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