『免疫細胞治療はどんながんに適応、効きますか?』よくあるご質問をご紹介します④
瀬田クリニック東京 コンシェルジュスタッフブログ
皆さんこんにちは。
本日はよくあるご質問シリーズ④をお届けいたします。
- Q. 免疫細胞治療は、どのがんが治療対象になりますか?
- A. 全身の免疫に働きかける治療なので、がんの部位に関わらず治療が可能です。
免疫細胞治療は、基本的にどんながんにも適用できます。しかし、なぜ免疫細胞治療は抗がん剤治療と異なり、どのがんでも受けられるのでしょうか。
本記事では、免疫細胞治療がどのようなものであるかを改めて説明するとともに、免疫細胞治療ができないケースについても解説します。
免疫細胞治療はどんながんにも適用できる
免疫細胞治療は、免疫機能を高めてがんと闘う力や全身状態を改善する治療方法です。がんとは、正常細胞が傷付いて発生する異常な細胞で、程度の差はあれ、普通はがん細胞である目印を出しています。その目印を目がけて攻撃する免疫の働きを利用するのが、免疫細胞治療です。
免疫細胞治療は抗がん剤が効きにくいがんや治療法が少ないがんにも適用できる
使える薬剤が臓器別に決まっている抗がん剤に比べ、全身の免疫に働きかける免疫細胞治療は、がんができた部位に関わらず効く可能性があると考えられます。当院には、膵臓がんや進行がんのように抗がん剤が効きにくかったり、そもそも使える標準治療があまりなかったりするがん患者さんが多くいらっしゃいます。また、免疫細胞治療を単独で行うよりも、標準治療と一緒に行う方が効果的なことから、併用するケースも増えています。このように、臓器別では幅広く治療できる免疫細胞治療ですが、患者さんの条件や特徴に応じて、治療の種類を選択することが大変重要です。
免疫細胞治療は全身に効く可能性がある
免疫細胞治療では、患者さんから採血した血からがん細胞やウイルスなどの異物と闘う免疫細胞を取り出し、人工的に加工します。増殖・強化させた免疫細胞を体内に戻すことで、強めた免疫の力によりがんを攻撃する治療です。強化された免疫の力は全身に作用するため、進行したがんや転移したがんにも効く可能性があります。
標準治療の一つである抗がん剤治療も全身に作用する治療です。しかし、抗がん剤はがん細胞だけでなく、正常な細胞も攻撃し傷付けてしまうことがあります。正常な細胞がダメージを受けることで、吐き気や抜け毛などの副作用が起こることが多く、重い副作用では骨髄抑制を起こすケースもあります。
免疫細胞治療は、患者さんがもともと体内に有している免疫細胞を利用するため、大きな副作用がないところが特徴です。三大療法との併用も可能で、三大療法の効果を高めることも期待されています。
免疫細胞治療ができないケース
免疫細胞治療は、がんの種類や病期に関わらず広く対象となります。免疫機能の力を利用して治療をしたい方、早期発見の方から再発・転移を伴う方、再発の予防を目的とする方など、受けられる方はさまざまです。しかし、一部免疫細胞治療ができない方や説明、相談が必要な方がいます。
以下の方は、免疫細胞治療が受けられない方です。
- HIV抗体陽性の方
- 臓器、同種骨髄移植を受けられた方
以下の方は、樹状細胞ワクチン、NKT細胞療法のみ可能な方です。
- 一部の白血病の方
- T細胞型悪性リンパ腫の方
説明、相談の上、決定する方です。
- HTLV-1抗体陽性の方
- 間質性肺炎の方
- 関節リウマチや膠原病など自己免疫疾患の持病がある方
免疫細胞治療はどんながんにも適用でき全身に作用する治療法
免疫細胞治療は、患者さんの持つ免疫機能を人工的に強化・増殖させてがんを攻撃する治療です。抗がん剤が効きにくいがんや治療法が少ないがんにも適用でき、全身に作用するため、転移や再発の予防にも効果が期待できます。しかし、患者さんのがんの性質や悪性度、体質や年齢は一人ひとり異なるため、誰にでも同じように効果が得られる治療法はありません。患者さんのがんの状態や体質に合わせた最適な治療を選択することが大切です。
瀬田クリニック東京では、複数の免疫細胞治療を提供しており、患者さんの免疫機能やがん細胞の免疫的特性を診断して、適切なものを選択する個別化医療を行っています。また、究極の個別化医療といわれるネオアンチゲン樹状細胞ワクチンも提供しています。従来の樹状細胞ワクチンは、オンコアンチゲン(共通抗原)を使用したものでしたが、ネオアンチゲン樹状細胞ワクチンは、遺伝子解析により患者さん一人ひとりに適した抗体を使用したものです。ネオアンチゲンはオンコアンチゲンよりも強い免疫反応の誘導が可能で、がん細胞に対して強い攻撃力を引き出します。
免疫細胞治療は標準治療との併用も可能です。免疫細胞治療のことを詳しく知りたい方は、ぜひ瀬田クリニック東京へご相談ください。
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