ご家族で受ける免疫細胞治療
院長ブログ
瀬田クリニックは1999年の開院から22年以上が経ちました。その間、様々な方々に治療を受けていただきました。治療を受けて頂いた患者さんのご親族の中の何名かががんに罹患し、皆様が免疫細胞治療を受けられた場合も少なくありません。そういった中でご兄弟3名が全員、膵がんになられた方がいらっしゃいます。1名は手術後に再発した方、あとの2名は手術できない膵がんでした。3名のうち、2名の方が瀬田クリニック東京に治療を受けに来て下さいました。手術後に肝臓に転移、再発した方は免疫細胞治療のみで8年間がんを抑えることができました。症例紹介(症例③)で詳細をご報告しています。
もう1名の方は化学療法と併用して腹水も腫瘍もほぼ消失していたのですが、残念ながら、2年半で再燃して、ご逝去されています。
先週はこの患者さんの奥様とお嬢様が予防目的に先制医療として、免疫細胞治療を受けにいらっしゃいました。奥様は、がんの診断は受けていませんが、腫瘍マーカーの上昇や肺の陰影などもあり、年に数回の免疫細胞治療を受けています。いつも、いっぱいご主人の思い出話をしていかれます。お嬢様は、今年は新型コロナへの感染もあり、お身体を心配してのご来院でした。
先制医療は、病気の発生を未然に防ぐことを目的に、症状や障害が起こる以前の段階から実施する医療をいいます。免疫細胞治療を行うことで免疫機能が改善し、がんや感染症の予防に役立つと推測されますが、実際にがん患者さんの発生数が減少することが証明されているわけではありません。
先制医療としての免疫細胞治療の効果を研究していく上では、免疫機能を評価することが必要となります。医療法人社団滉志会瀬田クリニック東京では、先制医療として免疫細胞治療を行う上で、治療前後での免疫機能を測定するパラメーターを明確化するための検討をメディネット社との共同臨床研究で行っています。
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